イギリス旅行で失敗しないためのNG行動と回避策
はじめてのイギリス旅行、失敗を避けて楽しむために
歴史ある街並み、美術館や博物館、そして多様な文化が魅力的なイギリスは、海外旅行先として非常に人気があります。特にロンドンは、はじめての海外旅行先として選ばれる方も多いでしょう。しかし、日本とは異なる文化、習慣、そして安全面での注意点があることも事実です。
見慣れない環境では、思わぬ行動がマナー違反になったり、トラブルの原因になったりすることもあり得ます。この記事では、海外旅行がはじめて、あるいは経験が少ない初心者の方々が、イギリス旅行で特に避けるべき行動とその理由、そして具体的な回避策について詳しく解説します。この記事の情報が、皆様が安心してイギリスでの滞在を楽しみ、素晴らしい思い出を作る一助となれば幸いです。
イギリス旅行で避けるべきNG行動とその回避策
ここでは、イギリス旅行初心者が特に注意すべき行動を具体的に挙げ、その背景や回避方法を解説します。
NG行動1:公共の場所で列に割り込む、エスカレーターで立ち止まる場所を間違える
イギリスでは、「Queue(キュー)」と呼ばれる行列にきちんと並ぶことが非常に重視されます。スーパーのレジ、バス停、観光地の入場列など、あらゆる場所で人々は自然と列を作ります。ここに割り込む行為は、周囲の人々に不快感を与え、場合によっては注意される可能性もあります。
また、ロンドンなどの都市部の地下鉄(Underground)のエスカレーターでは、急ぐ人のために片側を空けるのがマナーです。一般的には、立つ人は右側、歩く人は左側とされていますが、場所によっては反対の場合もありますので、周囲の様子を確認すると良いでしょう。立ち止まって通路を塞いでしまうと、後方の人々に迷惑をかけます。
- 回避策:
- 列を見つけたら、必ず最後尾に並びましょう。どこが最後尾かわからない場合は、周囲の人に「Is this the end of the queue?」(列の最後ですか?)と尋ねてみてください。
- エスカレーターに乗る際は、周囲の人がどちら側に立っているかを確認し、急がない場合は立つ側に静止しましょう。歩きたい場合は、空いている側を利用してください。
NG行動2:パブでの注文方法やチップの習慣を知らずに利用する
イギリスのパブは、日本の居酒屋とは文化が異なります。特に注文と支払いに関して、テーブルで注文を取りに来る形式ではなく、カウンターで自分で注文し、その場で支払いをするのが一般的です。テーブルに座って待っていると、いつまで経ってもサービスを受けられないことになります。
また、チップの習慣についても理解が必要です。パブでは基本的にチップは不要です。レストランでは、サービス料(Service Charge)が料金に含まれているか確認し、含まれていない場合は、サービスに応じて料金の10%から15%程度をテーブルに置くのが一般的です。クレジットカードで支払う際に、チップを加算するオプションが表示されることもあります。
- 回避策:
- パブに入ったら、まずカウンターへ行きましょう。飲み物や食事のメニューを見て、カウンターのスタッフに注文と支払いを済ませてください。
- レストランでは、会計時にレシートをよく確認し、「Service Charge」の項目があるか見ましょう。含まれていなければ、感謝の気持ちとして適切なチップを準備してください。チップの金額に迷う場合は、店員さんに尋ねても失礼にはあたりません。
NG行動3:荷物や貴重品への注意を怠り、スリや置き引きの被害に遭う
イギリス、特にロンドンのような観光地では、観光客を狙ったスリや置き引きが発生しています。カフェで席を確保するために荷物を置いたまま離れる、電車内で眠り込んでしまう、観光スポットで夢中になりすぎて手荷物から注意が逸れる、といった状況は非常に危険です。
- 回避策:
- 貴重品(現金、クレジットカード、パスポート、スマートフォンなど)は、分散して持ち歩き、体の前に抱えるバッグや内ポケットなど、目の届きやすい安全な場所に入れましょう。
- カフェやレストランでは、席を離れる際は必ず荷物を持って行ってください。椅子にかけたまま、床に置いたままにしないようにしましょう。
- 公共交通機関では、特に混雑時や乗降時に警戒が必要です。スマートフォンなどを操作する際は、周囲に十分注意を払いましょう。
- ホテルの部屋に貴重品を置く場合は、セーフティボックスを利用するなど、管理を徹底してください。
NG行動4:許可なく人物や個人の敷地を撮影する
イギリスではプライバシーに対する意識が高いです。特に人物をクローズアップして撮影する場合や、個人宅、お店の内部などを許可なく撮影することは避けるべきです。後々トラブルになる可能性も否定できません。
- 回避策:
- 人物を撮影したい場合は、必ず事前に相手に「May I take a picture?」(写真を撮っても良いですか?)と尋ね、許可を得てから撮影しましょう。
- お店の内部や個人の敷地などを撮影する際は、その場所のルールを確認するか、所有者や店員に許可を得てください。風景や街並みを広範囲に撮影する際に、たまたま人が写り込む程度であれば問題ないことが多いです。
NG行動5:事前の情報収集をせず、交通機関の利用で困る
ロンドン市内の移動には地下鉄(Underground)、バス、オーバーグラウンド(Overground)、DLRなど様々な交通機関があり、利用方法や運賃体系が日本とは異なります。特に切符の購入や料金の支払い方法を事前に調べていないと、スムーズに移動できなかったり、余計な費用がかかったりする可能性があります。
- 回避策:
- イギリスの公共交通機関では、非接触決済が非常に便利です。VisaやMastercardなどのタッチ決済対応クレジットカードやデビットカード、スマートフォンでの支払いが可能な場合があります。対応カードをお持ちの場合は、そのまま改札のリーダーにタッチして乗車できます。
- 非接触決済対応カードをお持ちでない場合は、「Oyster Card(オイスターカード)」という日本のSuicaやPasmoのようなICカードを購入し、チャージして利用するのが便利でお得です。
- 乗車前に目的地までのルートや利用方法を、Google Mapsなどの乗換案内アプリや現地の交通機関の公式サイトで確認しておきましょう。特にロンドン市内の運賃はゾーン制になっているため、目的地がどのゾーンにあるか確認しておくと良いでしょう。
まとめ
はじめてのイギリス旅行は、エキサイティングであると同時に、様々な新しい経験に満ちています。ご紹介した「避けるべき行動」は、単なる禁止事項ではなく、イギリスの文化や習慣、安全に旅行するための知恵に基づいています。
公共のマナーを理解し、荷物の管理を徹底し、そして異文化への敬意を持って接することで、多くのトラブルは回避できます。事前の準備と少しの注意を払うだけで、イギリスでの滞在はより快適で、安心して楽しめるものになるはずです。このガイドが、あなたのイギリス旅行を素晴らしいものにする一助となれば幸いです。どうぞ、気をつけて、そして存分にイギリスの旅を楽しんでください。