ポルトガル旅行で避けるべきNG行動と実践的な回避策
はじめてのポルトガル旅行で失敗しないために
美しい街並みと豊かな歴史、美味しい食事に心惹かれるポルトガルは、海外旅行先としても大変人気があります。初めてポルトガルを訪れる方にとって、どのような素晴らしい体験が待っているのか、期待に胸を膨らませていることでしょう。しかし、日本とは異なる文化や習慣、そして安全に関する注意点を知らずにいると、思わぬトラブルに巻き込まれたり、旅行を満喫できなかったりする可能性もございます。
この記事では、海外旅行、特にポルトガルへの旅行が初めてという方が避けるべき行動とその具体的な回避策を解説いたします。事前に知識を得ることで、不安を減らし、安心してポルトガルの旅を楽しむための一助となれば幸いです。
ポルトガル旅行で避けるべき行動とその回避策
レストランで勝手に出てくるパンや前菜を安易に受け取る
ポルトガルの多くのレストランでは、着席すると注文していなくてもパンやチーズ、オリーブ、パテなどの前菜(クーベルト: couvert)がテーブルに置かれることが一般的です。これらはサービスとして提供されているように見えますが、実は有料です。
- なぜ問題となるのか: 無断で提供されるため無料だと勘違いしやすいですが、これらは料金が発生します。後で会計を見て驚くことになります。また、一度手を付けてしまうと断ることが難しくなります。
- 回避策:
- 不要な場合はすぐに断る: テーブルに置かれた際に、必要なければすぐに「Não, obrigado/obrigada (ナォン、オブリガード/オブリガーダ - いいえ、結構です)」と丁寧に伝えて下げてもらってください。男性はobrigado、女性はobrigadaを使用します。
- 食べるかどうかを判断する: 内容を見て、どうしても食べたい場合は有料であることを承知の上で受け取ってください。料金はメニューに記載されているか、店員に尋ねることができます。
- 誤って手をつけてしまった場合: 基本的には料金が発生しますが、誠意を持って「オーダーしていないものなので…」と相談してみる余地はありますが、支払いを求められるのが一般的です。最初から「不要」と明確に伝えることが最も確実な回避策です。
公共交通機関や観光地で荷物から目を離す
リスボンやポルトといった主要都市の公共交通機関(特に混雑する路面電車や地下鉄)や、人が多く集まる観光名所では、スリや置き引きのリスクが存在します。
- なぜ問題となるのか: 貴重品(財布、パスポート、スマートフォンなど)を盗まれると、旅行の続行が困難になるだけでなく、精神的なダメージも大きいです。スリは巧妙な手口を使うことが多く、気づいた時には手遅れになっていることが少なくありません。
- 回避策:
- バッグの持ち方に注意する: リュックは体の前で抱えるか、しっかりとファスナーを閉めてください。ショルダーバッグは斜め掛けにし、体の前で持つようにします。開口部の大きいバッグは避けましょう。
- 貴重品を分散させる: 全ての貴重品を一つのバッグに入れず、服の内ポケットやセキュリティポーチなどに分散させて持ち歩くことを検討してください。
- 荷物から絶対目を離さない: カフェやレストランで席を立つ際、荷物を椅子に置いたままにしないでください。電車やバスの中で居眠りをしないように注意しましょう。
- 周囲への警戒心を怠らない: 特に混雑した場所では、不自然に近づいてくる人や、集団で話しかけてくる人などに注意してください。
教会など神聖な場所で服装や態度に配慮しない
ポルトガルには歴史的で美しい教会や修道院が数多くあり、重要な観光スポットとなっています。これらの場所は信仰の場でもあり、訪問する際には適切な配慮が必要です。
- なぜ問題となるのか: 肌の露出が多い服装や、騒がしい態度で立ち入ることは、信仰に対する disrespectful (無礼) とみなされます。場合によっては入場を断られたり、注意を受けたりすることがあります。
- 回避策:
- 肌の露出を控える: 教会を訪れる際は、肩や膝が隠れる服装を心がけてください。ノースリーブやショートパンツ、ミニスカートなどは避けた方が無難です。夏場などで露出度の高い服装をしている場合は、羽織ものや大判のスカーフなどを持参し、入場前に着用することで対応できます。
- 帽子を脱ぐ: 教会内に入る際は、男性は帽子を脱ぐのがマナーです。
- 静粛にする: 教会内では静かにし、大声での会話やふざけた態度は慎んでください。お祈りをしている方々の迷惑にならないよう配慮が必要です。
- 写真撮影に注意する: 写真撮影が禁止されている場所や、フラッシュ使用が禁止されている場所があります。標識を確認するか、分からない場合は撮影を控えてください。撮影可能な場合でも、礼拝中の人々を無許可で撮影するのは避けるべきです。
夜間や人通りの少ない場所を一人で歩く
ポルトガルは比較的治安が良いとされていますが、夜間や観光客が少ないエリア、特に都市部の中心から外れた場所などでは、注意が必要です。
- なぜ問題となるのか: 人通りの少ない場所や暗い夜道では、ひったくりや強盗といった犯罪のリスクが高まります。土地勘がない初心者の方は、特に危険なエリアに迷い込んでしまう可能性もあります。
- 回避策:
- 夜間の一人歩きを避ける: 特に女性の一人歩きはリスクが高まります。複数人で行動するか、タクシーや配車アプリ(Uberなど)を利用して移動してください。
- 明るく人通りの多い通りを選ぶ: 移動する際は、できるだけ明るく多くの人が歩いている通りを選びましょう。
- 治安が不安なエリアには近づかない: 事前にガイドブックやインターネットで治安情報を確認し、立ち入るべきではないとされているエリアには近づかないようにしてください。
- 貴重品を見せびらかさない: 高価なアクセサリーをつけたり、歩きながらスマートフォンに夢中になったりすることは避けてください。
まとめ
ポルトガルでの海外旅行を安全に楽しむためには、事前の準備と現地での適切な行動が非常に大切です。今回ご紹介した「レストランでのクーベルト」「公共交通機関や観光地での手荷物」「教会でのマナー」「夜間の一人歩き」といった注意点は、特に海外旅行初心者の方が知っておくべき重要なポイントです。
これらの情報を参考に、ポルトガルの文化や習慣を尊重し、安全対策をしっかりと行うことで、失敗を回避し、リスボンやポルトの美しい街並み、美味しい料理、そして温かい人々との出会いを存分に楽しむことができるでしょう。事前の知識が、あなたのポルトガル旅行をより豊かで忘れられないものにしてくれるはずです。