インドネシア旅行で失敗しないためのNG行動と回避策
はじめに
魅力的なビーチ、豊かな文化、そして美味しい料理に溢れるインドネシアは、多くの旅行者を惹きつける国です。特にバリ島などは海外旅行初心者にとっても人気の渡航先となっています。しかし、日本とは異なる文化や習慣、そして安全面の注意点も存在するため、事前の情報収集が非常に重要となります。
この記事では、海外旅行、特にインドネシアへの渡航が初めての方が陥りやすい「避けるべき行動」とその「具体的な回避策」を詳しく解説します。この記事をお読みいただくことで、予期せぬトラブルを防ぎ、インドネシアでの滞在をより安心して楽しんでいただけることでしょう。
インドネシア旅行で避けるべき行動とその回避策
1. 宗教施設でのマナーを知らないまま立ち入る
インドネシアはイスラム教が多数派ですが、バリ島のようにヒンドゥー教が根付いている地域もあり、多様な宗教文化が存在します。寺院やモスクなど、宗教施設を訪れる際には、その場所に敬意を払うことが非常に重要です。
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問題となる行動:
- 肌の露出が多い服装(ショートパンツ、ミニスカート、ノースリーブなど)で寺院やモスクに入る。
- 寺院敷地内で女性が腰帯をつけない。
- モスク訪問時に女性が頭髪を隠さない。
- 宗教行事の最中に大声で話したり、許可なく写真を撮ったりする。
- 左手で物を渡したり受け取ったりする(特にイスラム教徒に対して)。
- 人の頭に触れる(神聖な部分とされているため)。
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回避策・対処法:
- 寺院やモスクを訪問する際は、長ズボンやロングスカート、肩や膝が隠れる上着など、肌の露出が少ない服装を心がけてください。入口でサロン(腰巻)やスカーフの貸し出し・レンタルがある場合が多いので、必要な際は利用しましょう。
- 寺院に入る際は、指定された場所で腰帯を着用してください(特にバリ島)。
- モスクに入る際は、女性はスカーフなどで頭髪を覆う必要があります。
- 宗教施設の敷地内では静かに振る舞い、進行中の儀式などがある場合は邪魔をしないように注意してください。写真撮影は許可されている場所か確認し、人物を撮影する場合は必ず本人の承諾を得るようにしましょう。
- イスラム教徒が多くいる場所では、物の受け渡しは可能な限り右手を使用してください。左手は不浄と見なされる場合があります。
- 子供であっても、人の頭に触れることは避けるのがマナーです。
2. タクシー利用時にメーター使用を確認しない
インドネシア、特に観光地ではタクシーを利用する機会が多いですが、中には観光客相手に不当な料金を請求しようとするドライバーも存在します。
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問題となる行動:
- 乗車時にメーターを使用するかどうか確認しない。
- 交渉で決めた金額が、相場よりも著しく高い。
- 正規のタクシーではない車両に乗ってしまう。
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回避策・対処法:
- 信頼できるタクシー会社(例:Blue Birdなど、制服を着ているなど判別しやすい)を利用するようにしましょう。
- 乗車する前に、必ず「メーターを使ってほしい (Please use the meter)」と伝え、ドライバーが同意したことを確認してください。メーターが作動しているかも併せて確認しましょう。
- 事前にホテルのスタッフや観光案内所で、おおよその目的地までの料金相場を確認しておくと参考になります。
- 近年では、GrabやGoJekといった配車アプリが非常に普及しており、事前に料金が確定するためトラブルになりにくいです。スマートフォンをお持ちであれば、これらのアプリの利用を検討するのも良い方法です。
- 空港やホテルから乗車する場合は、正規のタクシー乗り場を利用するか、ホテルの手配を利用すると比較的安心です。
3. 両替時に細かな点を確認しない
空港や市内の両替所を利用する際、レートや手数料に関するトラブル、あるいは巧妙な手口による詐欺被害に遭うケースが報告されています。
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問題となる行動:
- 両替所の表示レートだけを見て、手数料が含まれているか確認しない。
- 両替後にその場で金額を数え直さない。
- 正規ではない両替所を利用する。
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回避策・対処法:
- 両替を行う前に、表示されているレートが「Sell」(両替所が日本円を買い取るレート)であることを確認し、別途手数料がかかるかどうかも必ず尋ねてください。手数料が含まれた「Net Rate」(純粋なレート)を確認するのが最も分かりやすい方法です。
- 信頼できる正規の両替所(銀行や政府公認の両替商など)を利用してください。街中の小さすぎる両替所や、レートが他と比べて異常に良い場所は注意が必要です。
- 両替が完了したら、両替所のスタッフの目の前で、受け取ったルピア紙幣の枚数と合計金額をその場で声に出して数え直してください。万が一金額が違う場合は、すぐにその場で指摘する必要があります。両替所を出てからでは対応してもらえないことがほとんどです。
- 高額な紙幣が多い場合は、枚数を数える際に端数を誤魔化されないように特に注意が必要です。
4. 衛生面への配慮を怠る
インドネシアは熱帯気候であり、日本とは衛生環境が異なる場合があります。注意を怠ると、食あたりや体調不良を引き起こす可能性があります。
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問題となる行動:
- 水道の生水をそのまま飲む、うがいをする。
- 氷が入った飲み物を安易に注文する。
- 加熱が不十分な料理や、長時間外に置かれた料理を食べる。
- 食事の前に手を洗わない。
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回避策・対処法:
- 飲み水には必ず市販のミネラルウォーターを利用してください。歯磨きやうがいにもミネラルウォーターを使うのが安心です。ホテルの無料提供水もボトルであれば問題ありません。
- 飲食店で提供される氷は、水道水で作られている可能性があるため、避けるのが無難です。不安な場合は、氷抜きで注文してください。
- 屋台などでの食事は魅力的ですが、衛生状態をよく確認してください。地元の人で賑わっている清潔そうな店を選ぶと比較的安心です。不安な場合は、エアコンの効いたレストランなどを利用しましょう。
- 食事の前には、石鹸で手を洗うか、携帯用のアルコール消毒ジェルで必ず手を消毒してください。
まとめ
インドネシアは、豊かな自然と多様な文化が融合する魅力的な国です。この記事でご紹介したように、文化的なマナーや安全面でいくつか注意すべき点がありますが、これらは事前に知っておけば十分に回避できるものばかりです。
宗教施設での適切な振る舞い、タクシーや両替所での注意、そして衛生管理に気を配ることで、不必要なトラブルを避け、インドネシアでの滞在をより安全に、そして心ゆくまで楽しむことができるはずです。
この記事の情報が、あなたのインドネシア旅行の成功の一助となれば幸いです。事前の準備をしっかりと行い、素晴らしい旅の思い出を作ってください。